2023.03.03
ページ番号:97
ひとりで悩まず、信頼できる人や公的機関にDV相談を
こどもが生まれた頃に元夫のDVが始まりました。機嫌が悪くなると怒鳴ってモノに当たったり、こどもを抱っこしている私にモノを投げつけようとしたり…。一通り暴れた後は優しくなるという典型的なDVのパターンでした。身の危険を感じて訪れた区役所の窓口で「DVは繰り返す、離れたほうがいい」というアドバイスをもらったことで私の心の整理も付き、家を出ることを決意。荷物を運び出す時は、元夫に気づかれないように細心の注意を払い、以前から相談をしていた警察に知らせて不測の事態に備えていました。最初は、体調が悪いからこどもを連れて実家に帰ったことにして、徐々に離婚の話を切り出すことに。DVの特性がある人を怒らせないように気を遣いながら話を進めていくことは時間がかかりますし、精神的にも本当に大変でした。
離婚が成立してから元夫と連絡は取っていませんが、こどもと一緒に出かけていた場所で偶然見かけたことがあります。その瞬間、震えが止まらなくなり、気づかれないように慌ててその場を離れました。きっと自分でも気づかないうちに大きなトラウマになっていたのでしょう。その後は偶然会うこともなく、私の気持ちも落ち着いています。
DVから逃れるためにやっておいてよかったと思うことは、ひとりで悩まず周囲の人に相談することです。私は母親や友人、区役所の窓口、警察に相談していたことで、元夫から離れる決意ができ、たくさんの手助けももらえました。職場の信頼できる上司にも話していたので、実家から通勤していた頃も勤務時間に融通を利かせてもらえ、仕事を続けながら離婚を進められました。家庭のことなので恥ずかしいと思う気持ちもよくわかります。でも、それ以上に自分やこどもの身を守るために解決の糸口を探って欲しいと思います。離婚には元夫の説得、荷物の運び出し、家探しなど大変なこともたくさんありましたが、自分でも驚くほどのパワーが出て順調に進めることができました。離婚への道のりを想像して難しいと感じる方もいるかもしれませんが、諦めないで次のステップに進んで欲しいと思います。