コラム 子育てのこと 支援・サポート

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子どもからお父さん(お母さん)に会いたいと言われたら

医学博士 山下あきこ

あなた自身が離婚後の日々でいろいろな問題に立ち向かっている中、お子さんに元パートナーを恋しがる態度を見せられると、言葉に詰まることもあるかもしれません。さまざまなことがあって離婚に至ったわけですから、元パートナーに会いたいと言われるのは複雑だし、苦しいと思う方もいるでしょう。
しかし、お子さんが「お父さん(お母さん)に会いたい」とあなたに正直に言える関係であることはとても素晴らしいことです。
もしお子さんが何も言わなくても、あなたに遠慮して淋しい気持ちを一人で抱え込まないために「お父さん(お母さん)に会いたいと言ってもいいんだよ」と伝えてあげるといいでしょう。どんなに問題がある人でも、離れていても、子どもにとってはどちらも親であることには違いないのです。
そして、暴力などで子どもの安全を脅かすような問題がなければ、会わせてあげて良いと思います。あなたが元パートナーに会いたくなかったり、問題があって会えないという場合は、面会交流支援団体を活用すると良いでしょう。お互いに顔を合わせなくてもお子さんを安全にお父さん(お母さん)に会わせる手伝いをしてくれます。
小さなお子さんであれば、会った後に泣いたりすることもあるかもしれません。滅多に会えないと、もう二度と会えないかもしれないと不安になるものです。「また、必ず会えるよ」と言うことも忘れずに伝えてあげましょう。お子さんが両親に愛されていて、どちらかが見放したわけではないことがしっかり伝わるように・・・。あなたとお子さんがこれからもいい関係で暮らしていくために、子どもの気持ちを尊重して面会を考えてみてくださいね。

この記事を書いた人

医学博士 山下あきこ 株式会社マインドフルヘルス代表
 
医学博士、神経内科・内科医師。二児の母。病気を治すより、健康づくりを行うことを決心し、病院を辞めて会社を設立。マインドフルネス、well-being、栄養、運動、睡眠、脱依存、習慣化という要素を軸にセミナーや本の執筆を行っている。