2024.11.13
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民間DVシェルターとは? 手続きや利用の仕方について
DVの被害を受けている方にとって、シェルターは安全に避難できる場所の一つとなります。利用するためには、どのような手続きが必要になるのでしょうか?
1.民間DVシェルターとは?
民間DVシェルターは、DV(ドメスティック・バイオレンス)の被害を受けた方が一時的に避難し、安全に生活するための施設です。民間のシェルターは、自治体や公的機関が運営するものと異なり、非営利団体や民間企業が運営しています。福岡県内にも複数あるようですが、シェルターの所在地は被害者保護のために明らかにされていません。
2.実際の入居の流れや利用方法・期間、費用は?
民間DVシェルターに入居するためには、まず民間DVシェルターの運営法人等で入居について相談する必要があります。
一般的に入居期間は数週間から数ヶ月間とされており、費用については、無料で提供される民間DVシェルターもあれば、一部費用が発生する場合もあります。費用が発生する場合、通常は1日あたりの食費や滞在費等がかかるイメージで、一般的に一日数千円程度です。なお、子どもを同伴する場合の条件がある民間DVシェルターもありますので確認が必要です。
3.民間DVシェルター入居に伴って子どもの通学先はどうなる?
民間DVシェルター入居中は、子どもの通学先が変更になる場合があります。民間DVシェルターが所在する地域の学校に一時的に通学することが一般的です。通学については地域の教育委員会等にご相談ください。
4.DV被害に関して相談できる窓口は?
DV被害に関する相談窓口は、各自治体のDV相談窓口や警察の相談窓口などがあります。主な相談窓口は以下の通りです。また、弁護士やDV被害者支援団体も相談に応じています。
◆福岡市配偶者暴力相談支援センター
月曜日~金曜日10:00~17:00(火曜日は20:00まで)※祝日を除く
電話番号・FAX:092-711-7030
◆福岡県配偶者からの暴力相談電話
月曜日~金曜日17:00~24:00/土日祝日9:00~24:00
電話番号:092-663-8724
◆男性DV被害者のための相談ホットライン
火・木曜日18:00~21:00/土曜日10:00~13:00
電話番号:070-4410-8502
◆LGBTの方のDV被害者相談ホットライン
第1日曜日14:00~17:00/第3水曜日18:00~21:00
電話番号:080-2701-5461
◆警察本部警察安全相談センター
電話番号:♯9110または092-641-9110
◆警察本部犯罪被害相談「心のリリーフ・ライン」(犯罪被害者等の心のケア)
月曜日~金曜日9:00~17:45 ※祝日を除く
電話番号:092-632-7830
緊急時は最寄りの警察署または110番へ
5.避難することのメリット・デメリット
避難することのメリットは、被害者が安全に避難できる場所で、新たな生活を始めるための準備ができることです。一方、デメリットとしては、限られた滞在期間や、生活環境の変化によるストレスが挙げられます。また、シェルターの数や利用できる枠が限られているため、入居が困難な場合もあります。
悩みを抱えているときは一人で抱え込まず、相談窓口や専門機関にいつでもご相談ください。
この記事を書いた人
弁護士 坂本志乃 弁護士法人Nexill&Partners (旧:弁護士法人菰田総合法律事務所)
福岡県福岡市出身。九州大学法科大学院修了後、2016年弁護士登録。同年に弁護士法人菰田総合法律事務所入所。入所当初から離婚や相続等の家事事件を中心に経験を積み、中小企業支援に業務分野を広げ、現在は企業労務に注力している。