2023.03.03
ページ番号:96
思春期の息子とのコミュニケーションの難しさ
大学生の息子と中学生の娘をもつシングルマザーです。息子が7歳、娘が2歳の時に離婚し、ひとり親になりました。子育てで悩んだのは、息子への接し方です。私自身が姉妹で育ったこともあり、こどもから思春期へと成長していく時期の男の子が身近な存在ではありませんでした。息子が小学生の頃はコミュニケーションが密に取れていて、学校であったことなどをよく話してくれていたのですが、思春期を迎える頃にはこちらから聞かないと話さなくなり、面倒くさそうな態度を取るようになりました。また私に対して反抗的で、何を言ってもかみ合わなくなり、強い言葉を投げかけられることも。そんな時は、「父親だったら息子の態度も違うのだろうか」と思い悩むこともありました。
実の息子でありながらどう接していいのかわからない、そういう時に救われたのはさまざまな情報です。まず、男の子の子育ての先輩である友人に相談しました。すでに同じような経験をしている友人から同じ頃の状況を聞いていると共通点が見えてきて「男の子はそういうもの」と納得することができました。また、インターネットで似たような状況を検索し、息子の気持ちを理解しようとしたことも。すべてが息子に当てはまるわけではありませんが、さまざまなケースを知ることが、私の心を落ち着ける一助になったと思います。
このような接し方が難しい時期にも、コミュニケーションを取ることはあきらめませんでした。私が実践していたのは、こどもへのインタビューです。機嫌がよさそうな時を見計らってインタビュー形式で聞いてみると、普段の会話よりも言いやすいのかスラスラと話してくれることが多かったです。
息子は大学生になった今も相変わらず寡黙ですが、環境が変わったこともあり、楽しそうに過ごしているのでそっと見守っています。今でも接し方の正解はわかりませんが、成長過程のひとつだと思いその時々で対処しています。子育ては実験の繰り返しと思い、違うと思ったら軌道修正をしながらいろいろ試してみるしかないのではないでしょうか。ひとりで抱え込まず相談する仲間を見つけ、自分なりの対処法を探っていきましょう。