体験談 子育てのこと ひとり親の生活

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子どもの成長に合わせて子離れを計画。特異な経験を活かして情報発信をしたい

50代 女性

子どもが小さい頃は子育てや仕事で精一杯でしたが、だんだん大きくなってきた今、巣立ったあとの自分の人生について考えることが増えました。4年前に離婚し、現在子どもは小学校高学年。子どもの将来や特性を考えて、中学受験をするための準備をしています。10代という多感な時期を、中高一貫の学校の落ち着いた時間の中で過ごしてもらいたく、またさまざまな経験・学習の選択肢が広がるのではと考え、子ども自身も意欲を見せているので受験を決めました。元夫との関係も良好で、息子の受験を応援してくれています。

私が子どもをサポートするのは大学卒業まで。子どもが一人で生きていく力をつけるためにも、中学生になったころから少しずつ子離れをしていこうと考えています。また、自分が結婚した後の私のことまで心配してくれる子なので、私自身が楽しんでいる姿も見せて安心させたいと思っています。幸いにも高校からの友人たちに恵まれていて、「将来は一緒に暮らす?」なんていう楽しい計画も。自由な気持ちを忘れずに、自分の人生を楽しんでいきたいと思っています。

また、もう一つチャレンジしてみたいことがあります。私には2人の弟がいるのですが、ひとりは知的障害を、もうひとりは難病を抱えています。子どもに手がかからなくなった後は、弟たちを通じて社会貢献をしたり、介護の現場のことを伝えていけたらと思い、準備をしている段階です。

働くシングルマザーであり、2人の弟の面倒を見ているというなかなかない状況に置かれているからこそ、発信できること、伝えていくべきことがあると感じています。実際に介護の現場を目の当たりにすると、介護士さんたちの知識やスキルは驚くべきものです。介護職の待遇改善などが議論されることも多いですが、まだ不十分な部分が多く、課題は山積みです。働きかけることで、介護職の方々の経済面を支える制度や、資格の整備などが進み、豊かな環境で働くことができるようなきっかけ作りができればと思っています。

弟たちと接することで、本当に社会が必要とするものが見えてきましたし、ものの捉え方や考え方も変わりました。この経験が誰かの役に立てるように、これから発信し、貢献していきたいと思っています。子どもにとっては特殊な環境だと思いますが、この家族で得られた経験を力に、強く生きていってもらいたいと思っています。