2023.03.03
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シングルも結婚も自分が選んだ道。自信をもって生きていきたい
未婚で出産した娘が11歳の時に現在の夫と結婚しました。結婚後、2人の男の子を出産しています。夫と結婚するまでは、娘と二人で暮らしていました。シングルマザーの時に私を支えていたのは、娘に負い目を感じさせたくないという思いです。小学生になった頃、娘が「普通の家がよかった」と言ったことがありました。幼いながらにほかのお子さんの家がうらやましかったのでしょう。そこで普通の家なら難しいことをしようと思い、夏休みを利用して、娘と二人で海外旅行に出かけました。長い日程をかけて何か国もめぐる旅を共有したことは私たちの強い絆となり、一生の思い出になりました。その後「ママの娘で良かった」と言ってくれたのが心に残っています。
夫と出会ったのは娘が小学校3~4年生の頃。娘と一緒によく出かけていた場所で知り合いました。一番心配だったのは、親の恋愛に娘を巻き込むこと。私に恋人ができることで娘に孤独感を与えたり、悲しい思いをさせることは何よりも避けたいことでした。夫の人柄を知るうちに、娘ありきで私のことを見てくれていることがわかり、徐々に警戒心が薄れていき、交際に発展。娘も私と一緒に夫のことをずっと見てきたので、とても喜んでくれました。結婚前に3人で暮らしていた時、娘から「友達にお父さんと紹介できるように、早く結婚してほしい」と言われたのも結婚の後押しになりました。
結婚後、2人の息子が生まれました。ずっと自分だけのお母さんだった私が小さな弟にかかりきりになるので不安な気持ちはあったと思いますが、娘はとても喜んでお世話をし、かわいがってくれたのもうれしかったです。現在、娘は大学生。父親と衝突することもありますが、関係は良好です。私のことを面倒に思った時は父娘で出かけたりして、リフレッシュしているようです。
結婚してから「幸せになってよかったね」という言葉をかけられることがありますが、少し違和感があります。シングルマザーになったのも自分で選んだ道。ひとり親=かわいそうという偏見をもたないで欲しいと思っています。私自身、シングルの時も経済力をつけてひとりで娘を育ててきました。そんな自分に誇りを持っています。
ひとり親も人間です。人と人との関わりの中で恋愛感情が生まれるのも自然なことではないでしょうか。こどもを最優先にしながら自分の気持ちも犠牲にせず、恋愛を楽しむのはいいことだと思います。ただ、客観的な目線を忘れないことも大切です。そしてシングルということに引け目を感じず、むしろ「ひとりで育てている自分はかっこいい」というくらい自信をもって堂々と生きて欲しいと思います。