2026.02.25
ページ番号:249
財産分与ルールの変更とは
離婚後の生活に大きく関わるものの一つが「財産分与」です。
しかし「財産とは何を指すのか」「いつまで請求できるのか」「相手が財産を教えてくれない場合どうすればよいのか」など、十分に分からないまま話し合いが終わってしまうケースも少なくありません。こうした課題を踏まえ、民法の改正により、財産分与のルールが見直されることになりました。
財産分与とは
婚姻中に夫婦が協力して築いた財産を、離婚の際に分け合う仕組みです。預貯金や保険、不動産、退職金などが対象となり、名義がどちらになっているかは原則として関係ありません。
「働いてなかったから対象にならないのでは」と不安に思う方もいますが、家事や育児を担うことも家庭を支える大切な役割です。そのため、専業主婦(夫)であっても財産分与の対象となります。財産は、夫婦で半分ずつ分けるというのが原則です。
まずは、当事者同士で話し合いますが、合意に至らない場合は、家庭裁判所に申し立てることもできます。
請求期間の延長
これまで財産分与は、離婚後2年以内に裁判所に申し立てる必要がありました。しかし民法改正により、離婚後5年以内まで請求できるようになります(令和8年4月施行予定)。
離婚当時は気持ちの整理がつかず、十分に話し合えなかったという場合でも、後から請求できる可能性が広がりました。
相手の財産を確認する仕組みの整備
財産分与の話し合いでは、相手が「財産はない」と主張したり、預金口座を開示しなかったりするケースもあります。今回の改正では、裁判所を通じて金融機関などに照会し、相手の財産情報を確認できる仕組みが整えられました。
相手の言葉だけに頼るのではなく、制度を活用して客観的に確認できる点が大きな変更点といえるでしょう。
今回の法改正により、財産分与はこれまでより進めやすい制度になります。ただし、自分から請求しなければ、自動的に分けられるものではありません。財産分与は、離婚後の生活設計を立てる上での重要な資金です。どの財産が対象になるかを整理し、将来の家計を見据えて考えていきましょう。
ひとりで抱え込まず、自治体の相談窓口や支援機関を活用しながら、必要な情報を確認していくことが大切です。
この記事を書いた人
白浜仁子 ファイナンシャルプランナーCFP®
fpフェアリンク株式会社 代表
元銀行員。結婚・出産後、FPの国際ライセンスを取得し2008年より独立系FPとして始動。資産運用、住宅ローン、保険見直し、相続などの相談をはじめ、ライフプランを基とした女性ならではのコンサルティングを行う。その他、セミナー・講演、執筆などに従事。


