コラム 子育てのこと ひとり親の生活

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こどもには栄養を与えたいけど、忙しくて料理に時間をかけられない。

医学博士 山下あきこ

時間をかけて作った手料理 イコール 栄養バランスの取れた料理とも限りません。ズボラ料理だって必要な栄養素と愛情があれば十分なのです。
頑張りすぎて、ヘトヘトになりながら眉間にシワがよったお母さんが手の込んだ料理を作るより、手抜き料理だってお母さんがニコニコ笑顔で側にいてくれた方がこどもは喜ぶに決まっています。

そうは言っても、買ってきた弁当やお惣菜ばかりでは栄養バランスを整えるのには限界があります。そこで私がお勧めするのは、フライパンひとつでできる、「ズボラ栄養レシピ」をいくつか用意しておくことです。定番のレシピをいくつか決めておき、それに合わせた食材もストックしておけば、買い物に行く暇がないときでも作れます。お子さんの好みも考慮してお気に入りレシピを検索してみましょう。時々新しいレシピを足していけば飽きずに済むはずです。

押さえたいポイントは、タンパク質と野菜や海藻などの食物繊維を取り入れること。
こどもの骨や筋肉を作るにはタンパク質が欠かせませんし、腸環境を整えて免疫力も整えておく必要があります。短時間レシピにありがちな失敗は炭水化物に偏ることです。チャーハン、カレー、ラーメン、うどんなどはこどもの人気メニューですし、手軽で美味しいのでつい頼りたくなります。外食でも炭水化物中心になりがちです。

例えば、こんなメニューはどうでしょう?
卵、ツナ缶、キャベツの炒め物は、簡単にタンパク質と野菜と油が取れます。ほうれん草とチーズを入れたオムレツ、そぼろ丼とわかめのスープなどもいいでしょう。
魚の缶詰、卵、乾燥わかめ、キャベツやにんじんなどの定番野菜を常備しておけば、いつでも作れます。
頑張りすぎは息切れの元。あなたもこどもも無理をしない、美味しい元気レシピを作ってみましょう。

この記事を書いた人

医学博士 山下あきこ 株式会社マインドフルヘルス代表
 
医学博士、神経内科・内科医師。二児の母。病気を治すより、健康づくりを行うことを決心し、病院を辞めて会社を設立。マインドフルネス、well-being、栄養、運動、睡眠、脱依存、習慣化という要素を軸にセミナーや本の執筆を行っている。