コラム 仕事のこと ひとり親の生活

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就労支援ってどんなものがあるの?

弁護士 坂本志乃

離婚や死別など様々な理由で、ひとりでこどもを育てていくことにあたり、今の収入では経済的に不安でより多くの収入を得たいと考える方もいるでしょう。そこで、福岡市や福岡県では、ひとり親に対して様々な就労支援を行っています。

  1. 福岡市立ひとり親家庭支援センター

ひとり親家庭支援センターでは、①就業相談、②就業支援講習会、③就業支援サービス、④無料職業紹介、⑤自立支援プログラムといった支援を行っています。
例えば、①就業相談では、どのような職業が向いているか、等といった相談について、就業相談員からアドバイスを貰うことができます。
また、②就業支援講習会では、介護職員初任者研修、医療事務講座といった就業に結び付く可能性の高い資格や技能に関する講習を行っています。なお、講習会の受講費用は無料です(検定を受ける場合は検定料の負担が必要です)。

  1. 福岡県子育て女性就職支援センター

こちらは福岡県が運営していますが、働く意欲のある女性の就職に向けて、①就職相談、②求人情報・保育に関する情報等の提供、③職業紹介、就職あっせん、④セミナー開催といった支援を行っています。
なお、①の就職相談では、出張相談所以外にもショッピングモール等でも出張相談を行っているので気軽に行きやすいのもポイントです。

  1. 高等職業訓練促進給付金

20歳未満の子どもを扶養するひとり親が、就職に有利な資格を取得するため養成機関にて修業している場合、上限を4年として修業期間における経済的な支援を行う制度です。
対象となる資格は、看護師、准看護師、介護福祉士、保育士、栄養士、理学療法士、作業療法士等があります。詳細は下記サイトよりご確認ください。

ひとり親家庭自立支援給付金事業

対象者となるには一定の要件を満たす必要があります。要件を全て満たした場合、促進給付金として市民税非課税世帯では月額10万円(修学最終年は14万円)、市民税課税世帯では月額7万500円が支給されます。詳細は下記サイトよりご確認ください。

ひとり親家庭ガイドブック】19ページ参照

なお、支給は申請があった月分からとなりますので事前に確認しておきましょう。

この記事を書いた人

 

弁護士 坂本志乃 弁護士法人菰田総合法律事務所

 

福岡県福岡市出身。九州大学法科大学院修了後、2016年弁護士登録。同年に弁護士法人菰田総合法律事務所入所。入所当初から離婚や相続等の家事事件を中心に経験を積み、中小企業支援に業務分野を広げ、現在は企業労務に注力している。