体験談 子育てのこと 仕事のこと

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ひとり親の仕事と子育ての両立の大変さ

40代 女性

長男が1歳半、次男が生まれたばかりの頃に離婚し、シングルマザーになりました。実家は県外にあり、妹は同じ市内に住んでいたものの距離が離れていたため、すぐに頼れる状況ではありませんでした。離婚した当時は、育休中だったのですぐにこどもを預けられる場所を探し、仕事に復帰しました。

こどもが保育園に通っていた頃、一番苦労したのはこどもの具合が悪い時です。熱が出た時には保育園から連絡があり、すぐに迎えに行かなければなりません。かかりつけの小児科に病児保育のシステムがあったため利用していたのですが、無料ではありませんし、仕事を遅刻・早退して送り迎えする必要があったので金銭的にも厳しい状況が続きました。その頃はひとり親手当をもらったり、貯金でやりくりをして過ごしたものです。息子の体調も安定し、仕事も欠勤することなく行けるようになった頃、やっと生活が安定しました。

こどもが小学生になった時に立ちはだかるのが“小1の壁”。保育園の時は20時まで預かってもらうことができ、夜の食事も付いていたのですが、学童保育の延長は19時までで食事もありません。仕事が終わってすぐにお迎えに行き、帰って食事を作るという生活に追われていました。保育園も学童保育も延長が可能ではあるものの、それでもフルタイムで働くひとり親としては足りない部分を感じていました。


また、職場での理解がなかなか得られなかったことにも頭を悩ませました。自分の状況を説明し、土日働けないことや残業ができないことなどを承諾してもらったうえで採用されたのですが、一緒に働く人たちからの不満は徐々に高まっていきます。時間外に働けない分、定時内は詰めて働いていたものの、みんな土曜日も出勤しているのになぜあの人だけ出ないんだという雰囲気を感じながら働くのは窮屈で、職場を変わったのも一度ではありません。ひとり親の状況にもっと理解が深まり、働きやすい環境になることを願います。


現在、二人の息子は高校生になります。こどもの親離れもきっとあと数年後。変わらず毎日忙しく働いていますが、いまこの時間を大切に過ごしたいと思います。